人材育成コンサルタントが企業の人材育成に関する課題を解決~見逃されている秘密を教えます

人材育成の専門家として26年間、上場企業から中小零細企業まで様々な業種・業界の研修を一生懸命担当し、たくさんのファンを獲得してきました。経営者・人事教育担当の方々の知りたい人材育成・社員教育・社員研修のポイントや裏技を分かりやすく解説します。

キャリアデザインを企業が人材育成の課題として取り組む場合の注意点

キャリアとライフの両面

 

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企業の人材育成に関わる研修講師として今年で27年目をむかえました。

新入社員研修から役員クラスの研修まで各階層別に様々な業種・業界の社員研修を担当してきました。

感覚的で恐縮ですが、半日の研修でも1週間の合宿研修でもたいていの場合成果物を求められます。

成果物で多いものが、達成目標や行動目標を記したシートです。

「私の目標」「今後の決意」「10年後の私」など、タイトルは様々です。

研修で使える時間にもよりますが、たいていの場合は意図を説明して目標を各自に設定してもらいます。

ある意味なかば強制的に「10分間で目標を決めて、シートに記入してください」と指示を出し、無理やり場当たり的な目標を書き研修終了となることがほとんどです。

 

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そこには、仕事上の目標しか記されていません。

意識の高い社員さんはそれだけでモチベーションを高くして前向きに取り組み始めます。

しかし、ほとんどの社員さんは無理やり決めた仕事上の目標なのでやる気がなかなか出ません。

ひどい場合、研修室を出た瞬間にそのような目標のことすら忘れてしまう社員さんもいます。

上司の方が事後のフォローを徹底して行っていれば別ですが、上司も業務多忙でなかなかそこまで対応することが出来ていません。

「定年までの目標」「50歳までの目標」と仕事の延長線上にあるキャリアを考えるので、どうしても現在の自分の会社での立場がスタート地点となります。

企業内の研修ではありますが、そこに「キャリア」のことだけでなく「ライフ」に関することも加えると雰囲気が一転します。

 

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最近は、政府を中心に「キャリア形成支援」に関心が強まっています。

なんと国家資格のキャリアコンサルタント平成36年度末までに10万人に増やす計画が進行中です。

外部の研修会社やコンサルタントに依頼しなくても、社内の人材を活用してキャリアデザインを行えるようになる日もそう遠くない将来実現します。

しかし、今はまだ法律も含めて整備途上です。従って、各企業が独自の取り組みをするしかありません。

大切なことは、「キャリア」に限定せず「ライフ」も一緒に考えさせることです。簡単に言えば、「仕事」のことばかりでなく「私生活」の目標や計画も一緒に考えていく流れです。

私は企業様の許可をいただいて、ライフサイクルゲームというボードゲームを使って社員さんが楽しみながら「ライフ」の目標や計画を考えるようにしています。

 

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何のために仕事をしているのか?なんだか鶏が先か、卵が先かのような話ですが、あなたはどう答えますか。

生きるため、生活のため、家族のため、子供のためといろいろな答えがあると思います。

しかし、会社のために仕事をしていると答える人は本音ベースでは少ないです。

私が社会人になった頃はバブルの全盛期でした。

午前0時過ぎまで仕事をし、終電に間に合わないと会社からタクシーチケットを支給されて帰宅していました。

そのような時は「会社のために仕事をしています」と答えたかもしれません。

しかし、今は内閣府が提唱している「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」を考える時代です。仕事と私生活、キャリアとライフの両面を視野に入れた人材育成を考える時代なんです!