新入社員研修で新入社員が身につけると加速度的に職場内で重用される人材育成のポイント
新入社員に指導教育するべきコミュニケーションスキル
新入社員研修では、新入社員らしさを前面に出すような教育が行われる場合が多くあります。
では、新入社員らしさとは何かということになります。暗いより明るい方が良いに決まっています。元気がない人より元気があった方が良いです。
ことあるごとに反発や反抗する人より素直な人がいいに決まっています。
「暗病反より明元素」です。そこで、元気よく挨拶をしましょう。
周囲の上司先輩には明るい表情で接して印象を良くしましょうなどと指導します。
学生時代のように自分の好き嫌いの価値観で判断して表情や態度を変えてはいけませんと指導することもあります。
さらには自分から積極的に上司先輩に話をしてコミュニケーションを図っていきましょうとアドバイスすることもあります。
全て正解ですが、何か不足していることがあります。
コミュニケーションは一方通行のワン・ウェイより、双方向のトゥ・ウェイの方が良いに決まっています。
新入社員に対する指導教育の場面でも同様です。
しかし、積極的に話をすることばかり求めてしまう傾向がどうしても強くなってしまいます。
消極的な姿勢態度より積極性という観点から言えば間違ってはいません。
上司の側から見た場合、もう一歩踏み込んでみると見方が変わることもあります。
また、積極性が独り歩きすると逆に生意気・空気が読めない新人と負の評価を受けてしまう場合もあります。
人事教育担当者としてはその辺りにも目配り・気配り・心配りしてみる必要もあるようです。
それでは何が答えなのか、それは「聞く力」です。
聞くと言ってもヒアリングではなくリスニングの方です。
英語の話みたいになりますが、ヒアリングは自然に聞こえてくること。
リスニングは自分から聞くこと。
つまり、新入社員が上司や先輩に「これは何ですか?」「この場合はこうしてもいいでしょうか?」と上司先輩からの指示を待つのではなく、自分から聞きに行くことです。
聞かれた側はどう感じるか。
「今年の新入社員は積極的だ」「やる気がある新入社員が配属になった」などと感じるはずです。
従って、話すこと以上に聞くことを重視してみることも大切です。
コーチングでよく聞く、質問力を強化するトレーニングを取り入れてみると効果的です。
クローズド質問ではなく、オープン質問で次から次へとコミュニケーションを図っていくこと。
もっと深堀して聞いてみたくなったら、チャンク・ダウンの質問スキルを使うこと。
「それは、具体的に言うと・・・」と抽象的な返答を具体的な返答に変える質問が出来たりすると、上司は「今年の新入社員はやるな」なんて思って可愛がってくれるはずです。
人事教育担当者としてはこのあたりも視野に入れた新入社員教育を構築してみるとよいでしょう!