人材育成コンサルタントが企業の人材育成に関する課題を解決~見逃されている秘密を教えます

人材育成の専門家として26年間、上場企業から中小零細企業まで様々な業種・業界の研修を一生懸命担当し、たくさんのファンを獲得してきました。経営者・人事教育担当の方々の知りたい人材育成・社員教育・社員研修のポイントや裏技を分かりやすく解説します。

最も離職率の高い入社3年目の若年層に対する人材育成のポイント

後輩を指導させることが若手社員を成長させる最大の方法

 

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入社3年前後の若年層や一般的には若手といわれる社員さんたちの定着率はどこの企業でもとても神経を使う問題です。

各企業手を変え品を変え悪戦苦闘しています。

研修を担当している企業様でも、資格取得補助制度を特にこの階層に手厚くしている会社やグローバル化の関係で英会話スクールの料金を負担している会社もあります。

ちなみに、長男が勤めている会社では、入社3年を経過するとグアム旅行に招待してくれるそうです。会社の若手に対する気の使いようが伝わってきます。

しかし、それ以上にこの階層に経営者や人事教育担当が気を使うべきことはあると感じています。

 

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人からプレゼントをもらってうれしくない人はいません。

金銭的な施しを受けてうれしくない人もいません。

しかし、それ以上にうれしくなることがあればどうでしょうか。

心理学の領域の話になりますが、同じ仕事や作業をする場合に人から指示を受けてとりかかる場合と、自分から自主的に取り組む場合ではどちらの方がやる気(モチベーション)が高くなるかという実験結果があります。

もちろんそれぞれ価値観が違いますから一概には言えませんが、入社3年前後の若年層や若手社員の成長を望むのであれば自分から自主的に取り組む何かを体験・体感させることが大切です。

 

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それではその方法とは何か。

一言でいえば後輩の指導を任せることです。

十人十色の言葉の通り、指導の仕方は千差万別でいいんです。

プロ野球12球団の監督のリーダーシップの取り方がそれぞれ違うように、指導する人の指導の仕方はとどのつまりその人の人間性人間力が土台となります。

指導する側は常に指導を受ける側からみられていることになります。仕事の進め方、話し方、食事の仕方など常に手本・模範・見本となる行動を意識しないとなりません。

後輩から見ると指導役は「ロールモデル」ということになります。

 

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今まで本も読んだことがなかった人が、指導役になった途端に読書をたくさんするようになったという話をよく聞きます。

経験のある方ならわかると思いますが、人に教えるとは教わることなんです。

つまり、自分の成長も伴うことです。

仕事に関する専門知識や技術のさらなる習得、敬語やマナーの様な一般常識を再確認するなどやることは満載です。

中長期的に見ても、若年層に後輩の指導をさせることは企業にとってもとても有益なことと、私が所属している経営行動科学学会のとある分科会の中で研究発表がありました。

詳細に知ると問題がありますので開示できる範囲で紹介しますと、某大手企業で新任管理職にアンケートを取りました。

部下を持って部下指導をする前に、後輩や新入社員の指導をしたことがあるかないかの回答を基に分析すると後輩指導の経験の有無によって管理職として職務を行うのに大きな影響があるとの結果でした。

若年層育成の課題のひとつとして後輩を指導させることを考えてみてはいかがでしょうか!