企業の人材育成の課題の中で、入社3年目の若年層の扱い方が重要な理由
入社3年目の若手社員に求められるVSOPとは
バブルの絶頂期に社会人になった私はよく上司に飲みにつれて行ってもらいました。
その時、上司から「20代はバイタリティで仕事をすればいいんだ」とよく言われていました。
ご存知の方も多いと思いますが、ビジネスパーソンの仕事に取り組む姿勢はVitality(バイタリティ)の20代・Speciality(スペシャリティ)の30代・Originality(オリジナリティ)の40代・Personality(パーソナリティ)の50代で表現される場合があります。
そのため、上司は私に「失敗を恐れるな」「根拠は何だ」「言い訳はするな」と矢継ぎ早に指示を出して鍛えてくれました。
なにせ、24時間戦えますかとCMが流れていた世の中ですから体力勝負でした。
しかし、現在は20代の若者にV(バイタリティ)ばかりでなくSもOもPも求められているんです。
Vitality(バイタリティ)だけではダメなんです。
高度経済成長の時代やバブル景気の頃なら、会社が敷いてくれたレールの上を全力で走っていれさえすればよい時代でした。
それこそ、給料もボーナスも景気と同じように右肩上がりでした。
自分で何かを考えて新しいことをしなくても20代の若手社員は会社や上司が指示したとおりに動いていればよい時代でした。
伝統を重んじるあまり、古い考えに固執する経営者や人事教育担当者は今でもいるのは事実です。
しかし、現代は20代にVitality(バイタリティ)だけ求めていればよい世の中ではありません。
それぞれの専門性を高め、独創的な発想で課題に挑み、人間性・人間力が求められる時代なんです。
企業の人材育成もそのような視点でとらえるべきです。
従って「難しいことは考えず、言われた事だけやっておけばよし」ではなく、常に問題意識をもって業務にあたり、絶えず工夫改善、品質の向上、コストダウンを図っていく努力を20代でも行うべきです。
当然、独断専行は組織のルールに反しますので、上司に対する報告・連絡・相談は徹底するべきです。
IT化が進み、IOTの時代でもありますが、各種の方法を駆使してコミュニケーションは密にするべきは今の時代も変わりありません。
逆に、時間や場所を気にせず話したいときに話せる便利な時代です。
報告もタイムリーに時間のロスがなく行える時代です。
どんどん若手の柔軟な発想を業務改善や経営活動の中に取り入れるべきです。
VSOPすべてが20代にも求められているのです。
企業が人材育成の課題解決のために、仕組みなどを再構築するときこの階層はこう、あの階層はこのようにと固定観念を持たないことです。
「若手社員にはまだ早い」「3年生に出来るわけない」と勝手に決めつけて若者の成長にブレーキをかけるべきではありません。
コンピューターのCPUやHDDの数値が加速度的に向上していくのと同じように、人材育成も壁を取り払って加速度的に成長していく仕組みを作ってまいりましょう!