社員教育を真剣に考えるなら、人材育成コンサルタントから見た研修講師の選び方
研修講師に多い口癖と昔取った杵柄
研修講師には資格の更新や自動車免許の様な免許更新時に行う更新時講習会の様なものがありません。
そのため、意識の高い研修講師は自腹を切って各種勉強会に参加しています。
また、研修会社に社員として勤務している研修講師は社内で技量のチェックが行われる場合もあります。
しかし、独立して生業として研修講師を行っている人の多くは一度研修講師になるとほとんど指導方法などのチェックを受けることはありません。
当初は、指導に関する基礎・基本を身につけていた研修講師でも時間の経過とともに我流になってしまいます。
良い方の我流ならいいのですが、悪い方の我流だと困ります。
そして、悪い方の我流に突き進んでいく研修講師はいるんです。
時々ですが、他の研修講師が指導している場面を目にします。
自分がいち受講者として参加している時もあれば、複数クラスで同時に同じ研修カリキュラムで進めていて合同で講義をするような時もあります。
その時、出来る講師か駄目な講師か見分けるとっておきの方法があります。
それは、講義中の話し方の中にあります。
何か説明なり、解説した後「いいですか」「よろしいですか」と受講している方々に念を押すような言葉を言っている講師がいたら要注意です。
プロとして27年間研修講師をしてきた経験上の鬼の目チェックなんです。
「いいですか」
「よろしいですか」
とは一見すると確認しているようにも聞こえます。
しかし、講師側のある心理が働いているんです。
ストレートに表現すると、講師の自信のなさの表れです。
自信がないからついつい確認・同意を求めてしまうんです。
いろいろな意味で経験豊富なベテラン講師の中には「よろしいか」と横柄な口調で高圧的に確認を求めてきた大先生もいました。
偉い先生なんでしょうが、お里が知れてしまいます。
また、やたらと「昔は・・・」「以前は・・・」と過去のことを持ち出してくる研修講師も要注意です。
特に、新入社員研修や若年層の研修の場面で昔のことを持ち出されても仕方ありません。
未来を語ってくれるのならまだしも、将来ある人に過去のことを語っても仕方ない場合がほとんどです。
このような時は、英語でいう「so what」です。
「だから何なんだ」と言葉には出しませんが、心の中では思ってしまいます。
もっとひどい研修講師になると過去の自慢話に花が咲いてしまって、研修テーマから脱線しすぎの人もいたりします。要注意です。
企業が人材育成を行うために、研修会社や研修講師に依頼することは多くあります。
あなたの会社にやってくる研修講師の言動観察をしてみてください。
何か、感じられるかもしれません。
言ってる張本人の研修講師は無意識でいっている場合がほとんどです。
周りから指摘されて「ハッ」とする場合がほとんどです。
研修講師の選び方は大切です。