社員教育・人材育成の基本は明元素を徹底し、人間力の向上を図ること
人材育成で大切な人間力の向上
初めてお客様先を訪問した時、暗い表情で元気がない社員さんに対応されたらとしたらどう思うでしょうか。
また、商品に不具合がありカスタマーセンターに連絡した時に、高圧的な対応をされ逆ギレされたら感じるでしょうか。
このような状態を「暗病反」と表現する場合があります。
笑い話ではなく、我々の身近に結構存在しています。
先日も、契約している駐車場の管理会社に用事があって電話をしました。言った言わないの挙句、担当の方が逆ギレし始めました。
テレビCMでも有名な某企業なのですが、閉口してしまいました。
本人はそんなつもりはないとは思います。
しかし、電話でも相対していても言われた側がどう受け止めるかがポイントになります。
接客研修を行う場合、特にこの点が如実に表れます。
そのため、「暗病反」ではなく明るく、元気よく、素直にの「明元素」が大切なのですが、無意識でいる人が多いのが現状です。
では、なぜ「明元素」ではなく「暗病反」が多いのか。
それは、ほとんどの人が何か行動を起こす際は無意識でいるからです。
安全第一を旨としている製造現場の研修も数多く担当しています。
しかし、大なり小なり事故やケガはなくなりません。
当然、原因をとことんまで追求しています。
特に内的要因と言って自分のどこに問題があったのか分析していくと「確認するのが面倒くさかった」と本音が聞こえてくることがあります。
面倒くさいと思わないようにするには、一つ一つの動作を徹底的に意識して行うことです。
無意識でいるから暗い表情になります。
無意識でいるから元気がなくなります。自分立場を忘れて無意識でいるからお客様の前で平気で「ムッ」とした態度を取ってしまいます。
やはり、社員教育・人材育成の第一歩は新入社員研修の導入で行うような基本的なことにとても重要な要素が含まれています。
「挨拶は明るく、元気よくやりましょう」と毎年のように各社の新入社員研修で指導しているはずです。
上司や先輩から名前を呼ばれたり、指示が出た場合には「ハイ」と元気よく返事をしましょうと幼稚園児や小学生が習うようなことを指導している場合もあります。
「ハイ」と返事をすることは返事をした人の素直さが表れていると言われています。
明るく、元気よく、素直にの「明元素」を意識することで無用なトラブルは激減します。
しかし多くの企業では、新入社員には「明元素」を求めますが他の階層には当たり前のことすぎて敢えて求めていない場合がほとんどです。
この点がそもそもの間違いなんです。
課長になろうが、重役になろうがとどのつまり一人の人であることに変わりはありません。
誰に対してでも明るく、元気よく、素直な姿勢で接して悪いはずありません。
逆に本当に人間が出来た人は何歳になっても、どんな役職に就いても誰に対しても平等に接しています。
人相風体で人を判断したりしません。
自分の好き嫌いで接し方を変えることもありません。
人間が出来た人とはそのような人です。では、自分はどうか。自社の社員さんはどうか考えてみれば答えは見えてきます。
聖人君子のように人間が出来ていないのであれば、先ずは人間性・人間力を磨くこと。
その第一歩として、誰に対しても「明元素」を意識して行うこと。
人材育成を真剣に考えていねのであれば、人間性・人間力を向上させること、真剣に考えてみてはいかがでしょうか。